旅行はしたいけど、あまり大げさなのは厳しいかな…と感じているあなたにおすすめしたい旅行先は、シンガポールです。アジアは距離的にも近く、またシンガポールへはジェットスターをはじめLCCも就航しているため、比較的手軽な料金で旅行することができます。世界有数の金融センターとして都市化された国なので、アジア特有のごちゃごちゃとした雰囲気はなく、旅先で不愉快な思いをすることはないでしょう。がっかりスポットとして有名なマーライオンをはじめ、観光的には意外と見どころはないですが、いまのあなたにはユルい旅行が似合っています。面積も東京23区と同じくらいなので、2泊3日くらいでサクっと旅行すれば充分です。短期間の旅行ですっきり気持ちを切り換えましょう。

あなたにおすすめの旅行先は、北欧・フィンランドです。わざわざそんな寒くて遠いところに…と思うかもしれませんが、いまのあなたに必要なのは非日常的空間です。生半可な環境では気分転換などできないくらい心が疲れているので、とにかく思いきった旅行が必要です。フィンランドといえばオーロラですが、見られるか見られないかわからないような自然現象に期待して旅に出ることが、あなたの心にプラスに作用します。もしオーロラを見られたなら、その神秘的な光景が、あなたの心に活力を与えてくれるでしょう。仮にオーロラを見られなくても、「高い旅行代金を払って、こんな遠くまできて何をやっているんだろう…」というある意味サバサバした気分になり、日常のちっぽけな悩みなんて、きっとどうでもよくなるに違いありません。どっちに転んでも得をするので、「オーロラが見やすい季節」なんて予備知識を仕入れずに、さっさと旅立ってしまいましょう。

とにかく忙しいあなたにおすすめの旅行先は中国、それも上海や香港がイチオシです。現地に着いたら、とにかく上海ガニを食べてください。そのおいしさに目からウロコが2、3枚はがれ落ちるでしょう。シーズンさえ外さなければ、街なかを少しブラつくだけで上海ガニを食べられる店がいくらでも見つかります。そして食べ終わったら、すみやかに帰国します。春秋航空などLCCを利用すれば、往復1万円程度で航空チケットを手に入れることもできます。せっかく海外に行ったのに、カニだけ食べて帰ってくるという贅沢な旅行は、あなたに新鮮な驚きをもたらしてくれるでしょう。忙しくてあまり休みがとれない人ほど、たまの旅行に出ると、予定を詰め込みすぎて、かえって疲れてしまうもの。上海ガニに限らず、ひとつの目的に注力して弾丸移動をすることで、忙しくても意外とちょくちょく旅行に行けちゃうものです。旅行に対する発想をぜひ変えてみてくださいね。

あなたにおすすめの旅行先は厳寒の地、ロシアです。「おそロシア」とも言われるかの地では、度を超した寒さと、思わず笑ってしまうほどの大雑把さを心ゆくまで味わえます。日ごろから身の回りのさまざまなことに悩まされているあなたですが、パワーショベルでボルシチを食べるようなロシア国民の豪快さを目の当たりにすることで、「小さなことにこだわっていたらダメだ！」と気分を新たにすることができるでしょう。ロシアに行ったら、たぶん3時間くらいで帰りたくなると思いますので、帰路の便は早めに予約しておいたほうがいいかもしれません。おみやげにデッサンのくるったマトリョーシカでも買って自宅に飾っておけば、折りにふれてロシアのおそろしさ…いや素晴らしさを思い出すことができるでしょう。

USA！USA！USA！　…ということで、あなたにおすすめしたい旅行先はアメリカです。「アメリカといっても広いだろ！」なんて突っ込みが聞こえてきそうですが、そんな細かいことを気にしていたら、アメリカンなノリについていけませんよ。とりあえずUSAの地図を壁に貼って、ダーツの矢を思いっきり投げてください。矢が刺さったところが、あなたの行き先です。そこがアラスカであっても、運命を信じて出かければ、きっとなにかが見つかるはずです。「そこになにがあるか」がわかったうえで旅に出るほどつまらないことはありません。日本ではどうしても予定調和な生き方になりがちですが、旅に出るときくらいは、無計画でハプニング上等といった姿勢で望んだほうが、きっと値打ちがあると思いますよ。

あなたにおすすめしたいのは、サハラ砂漠への旅行です。10カ国以上の国にまたがる広大な砂漠ですが、モロッコやエジプトからは比較的アクセスがよく、旅行会社のツアーが組まれていることもあります。「砂漠なんて、鳥取砂丘でも見ていたら十分だろ」という感想を持った人もいるかと思いますが、ただでさえ心細い海外で、サハラ砂漠のような何にもないところに放り出されることがポイントです。日本にいると、なんだかんだと欲求が刺激され、ときには無いものねだりをすることもあるかと思いますが、本当に何もないところに行くと、謙虚な気持ちが蘇ってくるものです。最近、物欲にまみれているなぁ…と感じている人は、無駄遣いをしようとしているそのお金で、ぜひサハラ砂漠行きの旅行ツアーに申し込んでみてください。

あなたのおすすめしたい旅行先はアマゾンです。いわずと知れた世界最大の熱帯雨林で、南米の7カ国にも広がっていますが、旅行ではブラジルが玄関口になるでしょう。うっそうとした密林のなかに、昆虫から大型ほ乳類まで多種多様な生き物が暮らしているアマゾンへの旅行は、この診断でも1、2を争うくらいハードルが高いといえます。日ごろ通販のアマゾンばかり利用しているようなズボラなあなたには、ショック療法的に気合いを入れ直す必要があると思われます。ぜひ、不気味で毒々しい植物やウジャウジャわいてくる昆虫たちに囲まれて、大自然を満喫してください。日本に帰国するころには、ゴキブリくらいで悲鳴をあげていた自分がバカバカしくなるくらい、たくましく成長していることでしょう。

あなたにはイタリア、それもローマをおすすめします。ローマといえば、やっぱりローマ帝国の遺跡です。紀元前753年に都市国家ローマが建設されて以来、千年以上にわたり存続し、476年に西ローマ帝国が滅亡する形で繁栄の幕を下ろしました。5万人もの人々を収容できるコロッセウムが完成したとき、日本はまだまだ弥生時代の真っ最中。当時としては高度すぎる文明を誇っていたのに滅びてしまうなんて、つくづく栄枯盛衰を感じさせますよね。過去の栄光にすがりがちなあなたには、ぜひローマの文化遺産を巡ってほしいと思います。学生時代は楽しかったなぁ…なんて過去ばかり振り返っていると、ローマ帝国のように衰退していく一方です。「今日から新しい歴史を築くんだ！」というくらいの気持ちで、前向きさを取り戻してくださいね。